こんにちは、純一です。真空管アンプビルダーです。
このブログでは、友達から聞かれる真空管の種類について記事にします。種類と言っても真空管の名前のことではなく大きな分類について説明します。
説明文ではなくて、物語風に記事にしてみました。
目次
真空管アンプにはたくさんの真空管が使われています。
真空管アンプをお店や雑誌(ステレオサウンド、管球王国、無線と実験及びステレオなど)でみたりインターネットのサーチエンジンで探すと、電球見たいなものがいくつも使われたアンプの写真が見つかります。
真空管は、形が綺麗だからというデザインのためではなくそれぞれ機能があって並べられています。
真空管の用途による名前
オーディオアンプの中は、シンプルで簡単なように見えますが部分部分で役割があり適材適所で部品が使われています。
真空管を機能別に大きく分けると、電圧増幅管(プリ管)、出力管(パワー管)、整流管というものに分けることができます。
真空管の構造は同じであっても、ちょっとした作り方の違いで専用性が出てきます。真空管が開発された初期の頃は機能分けしないで汎用的に使われている頃もありました。
技術の開発とともに適材適所で別れていきました。生物の進化論にもにた神秘性を感じます。
【真空管について1】電圧増幅管と出力管
電圧増幅管
電圧増幅管は、漢字を読むとわかりますが電圧を増幅する回路に使用するための真空管です。
回路に使用すると書いたのは、真空管だけでは増幅ができなくて、一緒に抵抗などの電子部品を使って回路を構成することで初めて電気を大きくすることができます。
また
電圧増幅管と出力管は、メーカーの規格表にはそのように書かれていますが、性別のメス・オスみたいにはっきりとした分類をするための決まり事がありません。
アンプを組み立てる人が、メーカーが意図とした使い方以外の使い方をすることも可能です。
例えば、電圧増幅管を何本も並列に使用して出力管のようにして使うこともできるのです。逆に出力管を何本も使って電気を増幅することもできるのです。
出力管
出力管は、電圧増幅間と比べると大抵の場合より大きな電流を流せるように設計をされています。
大きな電気を扱うということは、それだけ熱も大きく発生します。そのため電圧管より出力管が大きな形をしています。
大きな電気を取り扱いたい出力回路に使われることが多いです。電圧増幅管の項目の繰り返しですが、真空管だけで電気をコントロールしているのではなく電子部品と組みわせて出力回路を構成しています。
多くの真空管アンプでは出力トランスというものを組み合わせて出力回路を構成しています。
【真空管について2】整流管
整流管は、電源回路で使われることがほとんどです。電源回路では、家庭内に引き込まれている交流を直流に変換する回路です。
真空管の整流作用というものを利用して交流を直流に変換する回路のパーツとして働いています。
ここも、整流管だけで直流が作れるのではなく電子部品主にコンデンサーと組み合わせることで直流にすることができます。
オーディオアンプの場合は、コンデンサーの種類をかえることは真空管を交換するのと同じように音質が変わってきます。
そのほかの真空管
真空管は、オーディオ用途以外にも使われています。詳しくはここでは書きませんが、高周波加熱やX線という用途です。
これらの用途は今でも現役でありトランジスタやFET、IGBTという素子が高性能化されても置き換えられずに使われています。
真空管の定格を超えても簡単には壊れないことが影響していると言われています。