こんにちは、ブログへお越しいただきありがとうございます。
最初に簡単に自己紹介します。大学時代に真空管の音に興味をもち、アンプは真空管というオーディオマニアです。大学生当時オーディオ機器は高価で購入ができなかったので、自作もそのころから始めました。
ある時、SNSで真空管アンプの作り方の問い合わせを頂き、YouTubeとブログで参考になる情報を発信しています。もし興味を持たれた方が、ご自身でアンプを作られ、そのアンプで音楽が楽しめれば幸いです。
このブログでは6V6という中型のビーム管を使用した出力段の設計方法を説明します。別のブログで電圧増幅段や整流回路について説明します。
目次
6V6はどのような真空管?
6V6はたくさんの種類がある真空管のなかで、中型の出力管に属するビーム管です。用途は音楽再生用途で、むかしはラジオ、家庭用のオーディオアンプ、無線機などのラインアンプそしてギターアンプに使われていました。
現在では、オーディオアンプやギターアンプで使用されています。
6V6の動作方法
当時の規格表から動作方法を抜粋します。ここでは、例としてビーム管接続を取り上げたいと思います。なんのこっちゃと思うかもしれませんがこういうものだと読み進めてください。
- プレート電圧:250V
- スクリーン電圧:250V
- バイアス電圧:-12.5V
- プレート電流:45mA
- スクリーン電流:4.5mA
- 負荷抵抗:5kΩ
- 出力:4.5W(歪率8%)
この動作例をもとに回路図に値を書き込んでゆくと、次のようになります。動作例に出ていない数字について回路図の後に補足をします。またピン接続も回路の次に記載します。
カソードの260Ωの抵抗は、バイアス電圧とプレート電流値からオームの法則を用いて計算します。計算上では278Ωが適正な値と出ますが、抵抗は決められた値から選ぶためここでは260Ωとしました。330Ωでも問題ないかと思います。
グリードリークの470kΩは、前段のプレーと負荷抵抗の倍程度の値を選ぶようにします。気を付けないといけないこととして、グリッドリーク抵抗は各真空管最大値が決められています。
6V6は、自己バイアスで500kΩ以下、固定バイアスで100kΩ以下と仕様書に書かれています。
出力トランスの選定
出力トランスは、できるだけ定格容量(=最大出力)の大きなものを使用することをおすすめします。今回のアンプでは真空管の出力は4.5Wとなりますが、トランスは倍程度の容量のあるものを選ぶとよいです。
つまり今回のケースでは、定格容量が10W以上を選ぶことをおすすめします。またシングルアンプの場合はプレート電流によりトランスが磁化しますので、コアが大きい(ボリュームの大きい)ものを選択されると音質によい影響があります。
2020年2月現在では、次の様なトランスがあります。
ISO、FC-12S(10Wクラス)、FC-20S(20Wクラス)
ゼネラルトランス、PMF-10WS(10Wクラス)、PMF-20WS(20Wクラス)
ISOホームページ: https://isotransformers.tokyo/
ゼネラルトランスホームページ: https://www.gtrans.co.jp/
プレゼンデータ(PDF)
YouTubeで使用したプレゼンのPDFデータです。日本語と英語で動画をつくりましたのでデータは和英混載になっております。(パワポデータは有償になります。ご相談ください。)
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