オーディオの楽しみのひとつに、機器と機器を組み合わせてその状態でどのような音がでてくるのかがあります。
自作マニアが選ぶ市販品の組み合わせとそのポイントをブログにしました。
目次
真空管アンプスピーカーの選び方のポイント
真空管アンプにマッチングが良いスピーカーはどれだろう。選ぶ基準は何かあるのかな。
真空管アンプ
使うアンプをシングルアンプとします。シングルアンプは、トランジスタやデジタルアンプとは良い悪いではなく管球アンプらしい音を出しているからです。300Bシングルとか2A3シングル、KT88シングルといったものがあります。
これらのアンプは、出力は10W未満がほとんどです。
スピーカー
スピーカーは、入力された信号に対してどのぐらいの大きさになるのか能率というものがあります。カタログに90デシベルとか記載があります。聴感とカタログ値はかならずしも一致しないですが参考になります。
真空管アンプと相性がいいのは能率が高いスピーカーです。いくつからが能率が高いかというと、ぼくとしては96デシベルあたりですが現在製造されているスピーカーではなかなかみつかりません。
ビンテージのアルテックやJBLといったものではたくさんあります。昔は電気が貴重だったんですね。
今回はビンテージを除いた機種からマッチングがよい真空管アンプとスピーカーを選びました。
JBL4312MとエレキットTU-8200R
真空管アンプとJBLの組み合わせはとても相性のよい組み合わせです。とくにJAZZやボーカルを鳴らすと他の組み合わせは考えられないくらい素晴らしいです。
真空管アンプの素晴らしいところは、音楽が立体的に感じられてよく鳴ると感じます。演奏している場所をイメージさせてくれるよさがあります。
標準レンズできれいに録るというよりも、望遠レンズで背景をぼかして主役を引き立てるよう鳴らし方だとぼくは思っています。
JBL4312Mは、名機であるJBL4312を小型化した製品です。しっかりと4312のエッセンスを引き継ぎ、さらにこの価格帯で3wayが楽しめるという製品です。
是非、真空管アンプとの組み合わせで視聴をしてみてください。
とくに、声の出方や、シンバルの音がはじける感じ、サックス、トランペットなどオーディオ装置には難しい楽器が美しく出てくることを実感できます。
KEF Q350とトライオードTRX-P88S
2つめの組み合わせは、フルレンジスピーカーとの組み合わせです。
フルレンジスピーカーはひとつのユニットで音楽に必要なすべての帯域をカバーしています。そのため音の定位がマルチウェイと比べてすぐれているという特徴があります。
特にスピーカーの側できくニアフィールドになると影響はとても大きくなります。
逆に帯域がマルチウエイより狭くなってしまうこともあります。しかしKEFのこのユニットは見た目はひとつのユニットですが高域用のユニットと中低域用のユニットがひとつになったユニットで十分な再生帯域をもちます。能率が、もとめるレベルより低いところがあるのが残念です。
この組み合わせでは、真空管アンプ特有の分厚い中域と定位のよさを合わせることで、音楽性豊かな再生音を狙うという組み合わせです。
オーケストラやバンドがきれいに並びますので雰囲気を楽しめます。
B&W805とLuxmanMQ-300
B&W 805は、モニター的に思われるかもしれませんがこのスピーカーをしっかりと鳴らしこむと、CDやレコードにこんなにも情報が入っているのか、また音楽はこんなにもすばらしいのかと感じます。
このB&W805を鳴らすには、それに合わせたアンプを使うのがよいです。
シングルアンプだと選択肢が限られます。300Bまたは845シングルでトランス結合のアンプが好ましいです。
しかし、ここはあえてLuxman MQ-300を選び近代的な装いと引き継がれてきた回路との組み合わせで楽しみたいです。
いかがですか。みなさまの求めるものと同じ組み合わせはありましたでしょうか。選ぶ時の考え方を参考にしていただけたら嬉しいです。
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