真空管アンプのカタログをみるとパラレルシングルやパラレルプッシュプルの言葉をみます。
そもそも、パラレルってなんだろう?
パラレルアンプの特長は?
ちょっとした疑問をブログにまとめました。
目次
パラレルという言葉の意味
パラレルという単語の意味を調べると
- 並列
- 平行
というシンプルな回答が帰ってきます。
パラレル=並列、シングル=ひとつ、つなげてもまったく意味が通らないです。
真空管アンプの世界で使われるパラレルというのは、99%が真空管を1本でも動作可能な回路を複数本を使用した回路
ということになりますが、わかりやすい説明ではないと自分でも思います。もう少し紐解いて説明します。
例え
オーディオから離れて説明します。
馬車がいい例かもしれません。
馬が1頭でも車を引っ張ることはできます。
2頭にすると、もっと力がつよかったり
速く引くことができます。
さらに4頭や6頭にすることも可能です。
同じことができるものを
2つ以上並べて使うのが
パラレルというイメージになります。
パラレルというのは複数のお馬さんが
協力しあって仕事をしていると思ってください。
オーディオアンプでパラレルにする目的は
オーディオに話を戻します。
馬車の例にもありますが、オーディオでも同じくパワーを上げることがパラレルにする目的です。真空管アンプを設計する際により出力を大きくする方法は、2つしか方法がありません。
- より定格が大きい真空管を使う
- パラレルにする
オーディオアンプでは、パラレルにするということは出力を増やすことが一番の目的です。2パラレル=出力管を2本にすると、最大出力はおおよそ2倍になります。4パラレルにすると1本だけの時とくらべて4倍の最大出力になります。
なぜ、4パラレルや6パラレルが少ないの?
オーディオのアンプでは、2本並列にしたパラレルアンプの製品はみることがあります。しかし、それ以上パラレルにしたアンプは数が限られます。
理由は、推測ですが、
ニーズがない、トランスに流れる電流が増えて扱いにくい、配線工数が増えるなど商業的な理由が少しありそうです。
それに、
お馬さんの例からわかるとおり、お馬さんの頭数が増えるとコントロールするのが難しくなります。
実は真空管もパラレルにして本数が増えるとコントロールが難しくなります。音が、ぼけてしまうという人もいます。技術的に超えないといけないハードルもあります。
パラレルでメリットがある動作方法は?
いちばんメリットがあるのは、シングル回路だと考えます。
シングルアンプは、音が魅力的ですが最大出力が小さいのがデメリットです。シングルアンプにはプッシュプルとはことなる芸術的な音楽感があるのも事実です。
しかし現代のデジタル楽器でつくられた音楽や音源を、10W未満のアンプかつ小型のスピーカーで脳みそが解けるくらいの音量で聞くには最大出力が足りない場合があります。
そういったニーズにこたえ、かつシングルアンプ独特の世界観をたもつにはパラレルにするのがひとつの答えです。
実際に、ぼくも6BQ5 4-パラレルシングルを作りましたがロックをライブハウスで聞くような最高な状態で聞くことができました。
最大出力が大きなアンプで味合うことができる魅力的な世界です。
まとめ
パラレルアンプということをテーマにブログをまとめみました。ここにたどり着き最後までごらんいただいたかた、ありがとうございます。
別のブログもぜひのぞいてみてください。
Youtube
パラレルをテーマに動画をアップしています。よかったらこちらもご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=c2PIGS-Sq6M