「真空管アンプはどんなスピーカーがいい音がするのか?」
「良いアンプを作れるようになりたい。アンプの違いがわかりやすいスピーカーは?」
どんなスピーカーでも真空管アンプをつなぐと良い音が出てきます。
その中でアンプを作り、アンプ回路の音の違いがわかるようなスピーカーは限られています。
このブログは真空管アンプをつかったオーディオシステムをこれから考えている方や真空管アンプが思ったのと違い疑問をもたれている方に参考にしていただければと思います。
目次
はじめに
ジェンセンユニットを組んだスピーカーは小型で10万円以下というプライスでありながら、美しい音が出てもし量販店のスピーカーコーナーにあると同価格帯とのスピーカーと音色の違いに試聴に来た人は耳を疑うかもしれないです。
これまでにトランジスタやデジタルアンプを使用し音楽を楽しんでいると、はじめて真空管アンプをつかうと圧倒的な音の温かさに気がつきます。
どんなスピーカーと組み合わせても音の温かさやエネルギッシュさは同じ価格帯のトランジスタやデジタルアンプとは違いがあります。
今回レビューするJensen P8Rスピーカーユニットは、真空管アンプと相性の良いユニットであり真空管アンプの良いところをもっとひきだす使いやすいユニットと感じ使用感を記事にまとめました。
真空管と相性の高いスピーカー
真空管アンプには小さいものから大きいものまでいろいろな機種があり、なかには大型のスピーカーや、ハイテク技術を駆使したスピーカーと合わせて使うことで性能を最大限に発揮できるアンプもあります。
小出力な真空管アンプではJBLやアルテックの大型システムと組み合わせると、迫力ある再生音やアンプの違いを鮮明に感じることができます。
真空管アンプのキットを組み立てて使用したり、既製の真空管アンプをリビングで家族と楽しむ、また寝室で使用するのに大型のシステムをいれることは簡単にはできないと思います。
スピーカーを真空管アンプに合わせて購入するなら、球転がしや部品交換を楽しみ音の違いが分かりやすかったり、アンプを交換して音の違いがわかり音がいいスピーカーが欲しいと思います。
おススメしたいのが、能率が高くかつあまり周波数レンジにこだわらないスピーカーです。能率は90dB以上になると高能率な分類で管球アンプでもならしやすいです。
このような条件を基準にして今回P8Rユニットを購入しました。
Jensen P8Rユニットについて
このユニットの最大の特徴はマグネットにアルニコを使用していることです。
アルニコというのは、磁性体つまりスピーカーに使用する磁石の材料のひとつのことで希少金属で高価な金属材料になります。
アルニコスピーカーは、甘くて温かみのあるビンテージトーンが特徴です。低音量で最高の音質を発揮し、ブルース、ジャズ、メロウロックに最適です。
(注:低音量とはプロユース、ステージなどのかなり大きな音量と比較しています。)アルニコのスピーカーは素早い反応をし、ミュージシャンから「 one with the amp(アンプと一体化した様だ) 」といった感想がでてきます。アルニコスピーカーは最高のトーンを持つプレミアムスピーカーとして世界的に有名です。
Jensen Vintage Alnico より引用(翻訳:記事作成者本人)
ジェンセン社のウェブサイトには以上のようなアルニコユニットの特長が書かれています。
説明の一部になりますので興味がある方はメーカーのページをご参照ください。 https://www.jensentone.com/vintage-alnico
今回、導入したアルニコユニットP8Rは、20cmフルレンジユニットになりイタリアで製造されています。次の表はデータシートの抜粋です。
インピーダンス | 8Ω |
Rated Power | 25W |
Musical Power | 50W |
Sensitivity@1W,1m | 91.8dB |
ユニットの詳しい情報: https://www.jensentone.com/vintage-alnico/p8r
使用した箱について
箱はアルテックのモニタースピーカーの銀箱416や412をベースに、家庭環境に合わせ小型化したボックスです。
ハンマートーンではなく木目調の塗装を選ぶことで部屋で落ち着いた雰囲気となるように考えました。
サイズは横35x縦40x奥行27cmで20cmユニットまで納まります。
秋葉原にあるオーディオみじんこで販売されていたもので、店頭に並んでいた箱にユニットを持ち込み取り付けとサラネット追加をお願いしました。
バスレフ型ですが、ポートなどを付けるわけでもなく前面に穴があいているだけ、吸音材も背面にわずかに使うチューニングです。
オーディオみじんこさんのWEBページ: https://mijinko.jp/
使用した感想
届いたスピーカーを開梱して仮置きをしてアンプをつなぎ音出しをしました。
部屋に梱包の箱などが散らばっていましたが忘れてそのまま数曲をきいていました。次の瞬間に、サブシステムの予定で購入しましたがシステムの入れ替えをしてしまおうと決めていました。
それまで使用していたJBL D130+LE85ホーンシステムから入れ替えをして、手持ちのスタンドを使いセッティング。
出てきた音は、ジェンセンのホームページの説明にある早い甘い音です。
ピアノはハンマーが叩いた感触から弦が震えて空気として伝わる感じが伝わり震えが止まるまでの振幅がみえるようで、好きなダイアナクラールは息を吸う瞬間やマイクとの距離感が伝わります。
しっとりというよりはかわいた音の傾向をかんじます。
使用したアンプは6V6シングルアンプ(紹介記事はこちら: https://chichiblog.fun/?p=259 )で、メリハリのある音が特徴で、小型シングルアンプとP8Rは相性がいいように感じます。
まとめ
P8Rは、フルレンジ、アルニコ、フィックスドエッジと高効率、ナローレンジの代表的なスピーカーです。
想像以上に、感動的な音で驚きました。このP8Rを注文するときに、悪いはずはないとイメージを膨らませていましたが体験することで感動的な音とであい、実際に聞くことが一番大切だと改めて感じてます。
今回あらためて感じたのはオーディオはスペックではなく、数値化されないところに良さがあるということです。
音の表現は、味と同じで本人が試さないとわからない世界です。すべてを試すのも難しいですが、なにかを試すきっかけになればと思いブログにまとめました。
この記事がオーディオライフの参考にしていただければ幸いです。