真空管アンプloverです。今回の記事では、
コレクターの方からお預かりしました
Ampex620 パワードスピーカーを
修理しましたのでその記録です。
古い真空管アンプは基本的な回路で
複雑なことがなくシンプルです。
壊れる内容も同じですので
中古で手に入れて直すのも
面白いと思います。
ICと違い保守部品が入手できるのも
魅力的です。
![](https://chichiblog.fun/wp-content/uploads/2021/03/765869725be2c172884d76f109e3c94e-1024x768.jpg)
目次
真空管アンプ使用のAmpex620パワードスピーカーとは
パワードスピーカーというのは
アンプ内蔵型スピーカーのことです。
Ampex620は、パワーアンプ部分には真空管アンプが
使われていて回路は6V6GTプッシュプルとなっています。
最大出力の詳細は回路図にも書かれていませんが
15Wくらいの出力はあるかと思われます。
この真空管アンプには、ボリュームと
トーンコントロールがついており、
つまみを右へ回すと高域が盛り上がり
左に回すと低域がブーストされます。
![](https://chichiblog.fun/wp-content/uploads/2021/03/d66db32b633263ede0037c1c5400a4a9-1024x768.jpg)
6V6プッシュプル回路の構成
初段管は5879という5極管で2段目がカソード結合の位相反転、
出力段は6V6の5極管接続プッシュプルとなっています。
6V6の電圧が回路図では約340Vと読み取れますが
手持ちのアンプではもう少し低い電圧でした。
(回路図はMr Kurtのデータを引用しました。)
出力トランスはThondersonのような感じですが
実際はよくわかりません。
修理して思いますが、今のアンプはスカスカで
昔のアンプは高密度配線をしていたと思います。
こんな密度でアンプを組み立てると
熱の影響でコンデンサーがパンクするとか
配線が汚いとかありがたい意見をいただきます(苦笑)
![](https://chichiblog.fun/wp-content/uploads/2021/03/Ampex-620-6V6-PP-ed-1024x704.png)
修理箇所
ほとんどの古い真空管アンプの故障箇所は
電解コンデンサーとカップリングコンデンサーです。
これは自然に経年変化で不良となっているパーツです。
それ以外に壊れているとしたら抵抗類です。
自然故障というよりも事故で
過電流などの影響で破損したと考えられます。
今回は、前者のコンデンサー類を
一揃え交換して無事に修理することができました。
当時の部品は見つけられませんので
代替部品出直しています。
今回使用した部品の写真を載せます。
![](https://chichiblog.fun/wp-content/uploads/2021/03/b650927fe0bb0b7805b2848204102337-1024x768.jpg)
スピーカーについて
スピーカーはJBLからライセンスを受けて
Ampexが生産したものです。
JBLの20cmフルレンジD208やD216をベースに
このスピーカーシステムように改良をされたものです。
Youtube動画
修理やこちらの機種の空気録音/オンライン試聴の動画を撮りました。
友人から預かりましたので販売しているものでは
ありませんが動画もご参照ください。
最後までご覧いただきありがとうございます。