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真空管アンプ

真空管UY-807の実力を再認識。出力を抑えて美味を楽しむオーディオ

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真空管アンプでは300Bや845がすべてでしょうか。時には現在のピュアオーディオのシーンには現れない真空管で音に耳を傾けてみるのも楽しい。

UY-807ってどんな真空管

オーディオ用の有名な真空管に6L6があります。シングルでつくってもそこそこの出力がとれ、プッシュプルでは業務用のアンプもいくつもあった中出力の部類にはいる傍熱管です。

オーディオファイルの中では音も良いと評判の真空管です。筆者としては3極管接続もすきですが出力がとても小さいのが難点です。(うる覚えですが1W~2Wくらい。)

その難点を魅力に変えてアンプにしたのが今回のアンプになります。

真空管アンプの回路構成について

位相反転

回路の構成で一番注目するのはシングルかプッシュプルかということではないでしょうか。今回のアンプは前に書いたように6L6 3極管接続の弱点を補うことを考えてプッシュプルとします。

シングルアンプでは一度聞いたことのある音色をガンガン鳴らせるアンプとできると考えると興奮します。

プッシュプルのアンプでは位相反転回路が必要となりますが今回のアンプでは、初段の出力電圧を分圧し別の位相反転段をしようして上下信号を作る方法を選びました。オートバランス型と言われます。

最大出力

最大出力は出たところ勝負です。ということはありません。規格表と睨めっこをして、プレート電圧350V前後で6W以上出力がでることを目標にします。

出力トランスを選び、回路を設計し電源トランスまで選択しました。不思議と設計値にあう電源トランスが市販されておりましたのでそちらを採用しました。

真空管アンプのデザイン

デザインはいつものように横長のスタイルになります。入力端子やボリューム含めて天板にすべての部品を取り付けるスタイルにしました。真空管アンプの場合アンプの上にものを置くことができませんので、天板に操作部があっても使い勝手に対して影響がありません。

ぼくのようなカスタムメイドでは、シャーシ内部での部品干渉や電線引き回しで設計ミスをすることがありますが天板に全て部品を取り付けることで設計ミスを減らせます。

電源トランスは右側に出力トランスは左側におきます。入力端子は左側で出力端子が右側です。これは回路図が入力が左で出力が右ということに合わせているところもあります。

真空管アンプの音

真空管独特のスピード感あるサウンドと透明度、歪み感のすくない胸のすくような音に完成しました。ボーカルではスピーカーの空間に適度な口の大きさが現れ距離感もしっかりと現れます。小型のアンプとは思えないような低域の再現力をもちベースや電子録音のうなるおとを聞くことができます。

バイオリンなどの弦楽器では、フラットな特性が魅力です。ハイに付帯音などがつくことなく綺麗な音色を聞かせます。一方でピアノのアタックなどは叩かれた弦から放たれる音がすぐに出てくる感覚を味わうことができます。右手がどんどんと高い音へ移動して行く感じなどは球アンプのスピード感が成せる音色管です。

アンプの音色を高級感ある音にするには、カップリングコンデンサーの選択を変更することが考えられます。今回は低価格でも良いパフォーマンスを発揮するコンデンサーを選びましたが、アムトランスゴールドなどを使用することでハイファイオーディオ的な音色になるのではないかと思いました。

コンパクトデジカメでの簡易空気録音

アンプのご注文は以下のページから

https://kaudio.thebase.in/items/70417090

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