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真空管アンプ

845アンプと過ごす贅沢な時間

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真空管アンプの世界には数多くの名管が存在するが、その中でも「845」は特別な存在だ。
高いプレート電圧と大出力を誇り、シングル構成でも十分な駆動力を持つ。
しかし、その実力を最大限に引き出すには、適切な設計とこだわりの部品選びが欠かせない。
このブログでは、そんな845アンプの魅力や実際の使い心地について語っていこうと思う。

音の特徴について

実際にこの845アンプを鳴らしてみると、その力強さと繊細さの共存に驚かされる。
低域はしっかりと支えながらも、輪郭がぼやけることはなく、スピード感も十分にある。
中域は肉厚で、生々しいボーカルの表現力が際立つ。
高域は伸びやかで美しく、シンバルや弦楽器の余韻が自然に広がる。
タムラ製作所のトランスとモノラル構成の相乗効果で、この音の魅力がより引き立てられている。

グリッドチョークによる音の変化

グリッドチョークを採用したことで、この845アンプの音には明らかな変化が生まれた。
音の立ち上がりが速くなり、特にアタックの鋭さが向上。
ピアノや弦楽器のニュアンスがよりクリアに聞こえ、ボーカルも一層生々しい。
また、低域の引き締まりが向上し、膨らみすぎず、それでいて十分な量感を感じさせる。
結果として、音楽全体のバランスが自然で、奥行きのある表現力が手に入った。

845と300Bの違いについて

真空管アンプの世界で「名管」と呼ばれる存在はいくつかあるが、その中でも300B845は特に人気の高い真空管だ。どちらもシングル構成で豊かな音楽表現が可能なため、多くのオーディオファンに愛されている。しかし、実際に使い比べると、それぞれの個性には大きな違いがある。

300Bは、繊細で温かみのある音が特徴で、ボーカルやアコースティック楽器との相性が抜群だ。中域の表現力に優れ、柔らかく滑らかな音の質感が魅力となる。一方で、低域の押し出しやスケール感ではやや控えめな印象を受けることもある。

それに対して845は、力強さとスケール感に優れた音を持つ。高いプレート電圧による駆動力のおかげで、スピーカーの制動力が強く、低域の力強さが際立つ。また、レンジの広さも特筆すべき点で、低域から高域までバランスよく伸びるため、オーケストラやジャズのダイナミックな再現にも適している。さらに、グリッドチョークを採用することで、845の持つポテンシャルをさらに引き出し、音の躍動感と透明感を高めている。

最終的に、どちらが優れているかは聴く音楽や好みによる。300Bの甘美な音色を楽しむか、845の圧倒的なスケール感に酔いしれるか——それぞれの個性を理解し、自分に合った真空管を選ぶのがオーディオの醍醐味と言えるだろう。


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