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真空管アンプ

Western Electric 142A真空管アンプ(350B or 6L6プッシュプルアンプ)

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Western Electric 142Aについて僕は詳しくありませんが、
昔からのご縁で修理/調整をさせていただくことになりました。

あまりにも知識がないので調べたことをメモとしてこのブログに残します。

ブログの内容は個人的に次のページで
無償配布されている図面をみて考えたことです。

回路図は、著作権などもありますのでここには載せませんので、
興味のある方は次のページでダウンロードしてください。

https://www.westernelectric.com/library#technical

また、僕の見識になりますので今までの文献と異なることもあると思います。

Western Electric 142Aの信号回路構成

6SN7-6SN7-6SN7(オートバランス変形型の位相反転)-350B(or 6L6)という構成になっています。

位相反転回路が今まであまり見たことのない回路で、
上側の増幅回路から取り出した電圧を
抵抗で分圧して下側の増幅回路に入力しています。

また分圧回路を利用して下側の増幅回路に
バイアスを加えています。

分圧回路の片側がB電源につながっています。

ですので上側と下側では回路の増幅度が異なり、
分圧し入力電圧を調整することで
上下をバランスさせているように思います。

とても巧妙な回路です。
超低域は、前の段に帰還もかかるのではないでしょうか。

Western Electric 142Aの帰還回路

Western Electric 142Aでは
回路の出口から入口に対しての帰還はありません。

面白いのは最初の2段の6SN7と、
後ろの2段(6SN7, 350B)プラス出力トランスの2つに分けて
帰還をかけています。

増幅率のコントロールと
音質のコントロールの2面性からこのようにしていると考えます。

電圧増幅管の6SN7には全てカソードに
コンデンサーによるバイパスをさせず、電流帰還をかけてあります。

バイパスコンデンサーを使わない回路好きとしては興味ある手法です。

Western Electric 142Aのグランドライン

冒頭で紹介したページの回路図を見ると実体配線表もついています。

個人的に最近グランド周りの引き回しにとても興味があるので追いかけてみました。

  • 電源系と信号系で2つのグループに分かれている。
  • NFB巻線のグランド線と入力端子のグランドが直接繋がれていて途中に回路はぶら下がらない。
  • 回路図のアース位置でグランドをアーシングしていない

NFBアンプですので僕がよく作るNo-NFBとは配線手法が
異なるのではないかと思います。

今後のアンプ製作に参考になると思い眺めて言葉にしてみました。

修理のポイントは、

考えられる故障部は、位相反転回路ではないでしょうか。

それ以外に使われている
カップリングコンデンサーの不良も疑われます。

入力のC1コンデンサーが壊れやすいのではないかと推測しています。

ハラワタを出して、
徐々にグランドに落としながらノイズ箇所を見つけていきます。

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