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KT88のおはなし

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GEC KT88

KT88は、イギリス生まれの傍熱タイプのビーム出力管になります。生い立ちや使い方を記事にまとめました。内容は、真空管アンプや自作アンプに少し興味を持ち始めた方を対象としています。

KT88の開発・製造会社

KT88を製造したのは、イギリスにあるGECという会社が製造をしました。魅惑の真空管アンプという本には、イギリスロンドンにあるGEC社の製造ラインへの訪問という記事がありますが、記事は1972年に書かれています。50年前につくられていた真空管です。

はなしはそれますが、1972年の記事ですが、記事の中で真空管の製造ラインについて手作りの味がみなおされている時代とコメントが書かれています。

2020年からすると1972年は、十分に手作りだと思いますが、当時の方もその時代がすでに機械化が進んでいたけれども、KT88は手作りに近かったとかんがえていたことが読み取れます。

同等管

PexelsによるPixabayからの画像

KT88は、ヨーロッパの真空管になり日本では6GB8という東芝の真空管が似たような特性のパワー管で、6550がアメリカ製の似たようなパワー管になります。

それぞれ、互換はありませんので間違えても差し替えをなさらないようお願いします。

KT88の音

個人的な感想で、動作方法やトランスなども違う条件に置いてKT88が音楽的な表現が高い球だと思います。
6GB8は、すこし硬いイメージ、6550はアメリカの広大な大地を力強くはしる汽車の様で勢いのあるサウンドと感じています。

KT88は、とても人気のある真空管で多くのアンプメーカーが
採用をしてアンプを販売しています。

動作はシングルでもプッシュプルまたUL接続でも使われています。自作をされるかたでしたら製作例がたくさんあるのでインターネットで検索や無線と実験やラジオ技術の過去記事を探されてみるといいです。

KT88の仕様

少し電気的な話になりますが、GECの仕様書をみるとヒーター定格は6.3Vで1.6Aとなっています。出力管として大型の球ではありますが、大飯ぐらいで電源トランスの選定に注意が必要です。その他の仕様を次にまとめます。

  • 最大プレート電圧:800V
  • スクリーングリッド:600V
  • グリッド:-200V
  • カソード電流:230mA

通常のアンプ製作では最大定格より、動作例が私は重要だと思います。

GECの仕様書にはシングル動作例を書いていますが推奨動作時の出力や歪については書いていません。

KT88シングル動作例

ネットをしらべるとスベトラーナ社が動作例を掲載しています。
例をあげますと

  • プレート電圧:400V
  • スクリーン:225V
  • バイアス:16.5V
  • プレート電流:87mA
  • 出力:19W

プレート電圧400Vというのは、現実的ではないので350Vまで下げて動作するのが作りやすいです。

KT88プッシュプル動作例

プッシュプルについてはGECでのデータを参考にしてみたいと思います。GECの仕様書には3極管、UL、5極管の動作例が書かれていますが5極管接続の動作例を
上げてみます。

5極管接続のAB1級自己バイアス動作

  • プレート電圧:560V
  • スクリーン:300V
  • プレート電流:それぞれ64mA
  • カソード抵抗:それぞれ460Ω
  • バイアス:約30V
  • 出力:50W

堂々とした大型菅の特性です。

ポテンシャルの高い球ですが使いこなすためには高い電圧を使用する必要があることがわかりました。低い電圧で動作点をさがし使うことも面白いと思います。



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